「ゴールドポイントカードの返済ができなくなった」
「ゴールドポイントカードは任意整理できるのか知りたい」
家電販売チェーン大手のヨドバシカメラが発行しているクレジット機能・キャッシング機能付きのポイントカード、ゴールドポイントカード。
ヨドバシカメラでショッピングをしたついでに作られた方も多いことでしょう。
ゴールドポイントカードの任意整理については、いくつかの会社が関係していて少し複雑になっています。
ここではゴールドポイントカードについて、その特徴や任意整理を行った場合の流れなどを説明していきましょう。
目次
ゴールドポイントカードの特徴
ゴールドポイントカードは正しくはゴールドポイントカード・プラスといい、家電販売のヨドバシカメラで作れる、クレジット機能・キャッシング機能の付いたポイントカードです。
ほぼ、ヨドバシカメラのショッピング客を対象にしたカードです。
入会金や年会費は無料で、通常のクレジットカードでは扱えない24~60回の分割払いが、ヨドバシカメラに限り利用できます。
ヨドバシカメラ店内でのクレジット購入で使えるだけでなく、提携先のVISAによる他店でのクレジット購入、またカードによるキャッシングもできます。
実際にゴールドポイントカードを発行しているのはヨドバシカメラの子会社で、クレジットカード事業を担当するゴールドポイントマーケティングです。
ゴールドポイントカードは任意整理できるのか
ゴールドポイントカードを発行しているゴールドポイントマーケティングは、多くの場合で任意整理に応じてくれます。
任意整理とは、司法書士や弁護士があなたの代わりに、カード会社と直接交渉をすることによって、今後の利息をゼロにし、完済までの期間を延長できる手続きのことです。
ゴールドポイントカードは、返済の遅れがある場合でもない場合でも、借金残高の60回(5年)分割払い、その際の利息のカットを了承してくれます。
「借り入れ額」「借り入れ開始時期」「他の利用カード」によって、任意整理で分割できる回数は異なります。自分は任意整理するとどうなるか詳しく知りたい方は無料3分診断をご利用ください。
ゴールドポイントカードを任意整理する方法
まずは弁護士や司法書士の事務所に相談することから始まります。
相談内容は、あなたが毎月いくらづつ支払っていけるかの1点であり、任意整理をして支払っていけそうであれば、手続きが進みます。
相談の結果、任意整理を依頼することになると、事務所とあなたの間で契約を結びます。
事務所からは任意整理をする、ゴールドポイントマーケティングをはじめとする各カード会社に、任意整理を請け負うことになった知らせ〈受任通知〉(介入通知とも呼びます)を送付。
送った時点から、各会社からの取り立ては法律で禁止され止まることになりますし、返済も一時的にSTOPします。
次に、あなたと依頼事務所の間で取り決めた返済計画(毎月いくらづつ、何回で払いきるか)を元に、ゴールドポイントカードと交渉を行い、認められれば和解となります。
返済計画が受け入れられた場合は契約を結び、その内容に基づいた分割返済がスタート。
任意整理によって元金は減りませんが、今後分割で払っていく借金の利息は多くの場合カットできます。
しかし、任意整理後は、クレジットカードを作ったりローンを組んだり、どのカード会社や消費者金融でも新しい借金が5~7年ほどできなくなります。
→任意整理の流れと必要なもの|流れを事前に把握して不安を解消!!
→借金の取り立てを今すぐに止められる任意整理
→任意整理の費用はいくら?費用の相場を把握しておこう
ゴールドポイントカードに過払い金は発生するのか
通常、10年以上の長期にわたる借金では、違法な金利により払い過ぎた利息〈過払い金〉が発生します。
過払い金を計算し直すことによって借金が0になったり、払い過ぎた分が戻ってきたりすることさえあります。
ゴールドポイントカードでは、2007年6月以前にキャッシングしていた場合、過払い金が発生する可能性があります。
この当時は、ゴールドポイントカードのカード事業はゴールドポイントマーケティングでなく、ソニーファイナンスインターナショナルという別会社が行っていました。
つまり、過払い金の返還義務はソニーファイナンスインターナショナルに、本来ならあることになります。
しかし、ソニーファイナンスインターナショナルは事業縮小のため、ゴールドポイントカードに関する権利や義務を、また別の会社であるアプラスインベストメントに譲り渡しました。
このため、過払い金の返還義務は、アプラスインベストメントに移っています。
現在の借金の任意整理はゴールドポイントマーケティングと交渉し、過払い金の返還はアプラスインベストメントに請求するという、二重の手続が必要です。
過払い金請求の時効は最後に返済した日から10年ですので、時効を迎えてしまう前に、一刻でも早く弁護士や司法書士に相談しましょう。
なお、一旦完済してからまたキャッシングを利用した場合、1年ほど期間が開いていたら新しい借金と判断され、時効と無関係となってしまうので気をつけましょう。
ゴールドポイントカードの借金を任意整理した例
2005年ヨドバシカメラで買い物をしたのをきっかけに、ゴールドポイントカード・プラス(当時の呼び方はヨドバシゴールドカード IC eLIOカード)を申し込んだCさん。
その後、勤めていた会社でリストラにあい、アルバイト生活に。
生活費の不足を埋めるため、少し借りては返しまた借りては返しを繰り返していました。
その結果、ゴールドポイントカードを含む計5社で約200万円の借金を背負うに至ってしまいました。
ゴールドポイントカードでも過払い金が発生する可能性があると聞いたCさんは、任意整理を行ってみることにしました。
任意整理前のゴールドポイントカード・プラスの借金残高 約53万円
ゴールドポイントマーケティングと任意整理を進めるとともに、過払い金返還義務のあるアプラスインベストメントに返還を申し出る。
アプラスインベストメントからの過払い金の返還額 約5万円
任意整理後のゴールドポイントカード・プラスの借金残高 約48万円を計48回の分割払いへ
初回:約10000円2回目以降:10000円
→任意整理の詳細な流れと手続き完了までの期間
→借金200万円を任意整理すると?200万円は任意整理すべき?
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ゴールドポイントカードを任意整理することの影響
ゴールドポイントカードを任意整理すると、ゴールドポイントカードのサービスは使えなくなります。
カードによるキャッシングはもちろん、ショッピングのクレジット払いも、ヨドバシカメラで商品を買う場合も他店での場合でも、一括払い・分割払いともにできなくなります。
また、水道料金や電気代など公共料金の引き落としなども不可能に。
ゴールドポイントマーケティング社内に、任意整理した情報が永久に残るため、再度ゴールドポイントカードを作ることもできない可能性が高いです。
まとめ
ゴールドポイントカードは、比較的柔軟に任意整理の交渉ができます。
実際の交渉相手となるゴールドポイントマーケティングは、元金の分割返済、今後発生するはずの利息のカットにも応じてくれます。
ですが、違法な金利で貸していた利息〈過払い金〉は、ゴールドポイントマーケティングには返還の義務がなく、アプラスインベストメントに別途で請求しなければなりません。
また任意整理後には、ゴールドポイントカードはもちろん使えなくなります。
ゴールドポイントカードの返済に困ったときは、過払い金が発生する可能性があるかどうかもよく考えて任意整理するかどうか決めましょう。