「任意整理をするために条件はあるの…?」
「任意整理ができないことはある…?」
任意整理を視野に入れているあなたに、任意整理ができる条件を解説していきます。
目次
任意整理の条件は?
任意整理のメリットは、今後の利息をカード会社(クレジットカード会社、消費者金融、銀行)に免除してもらい、 反対にデメリットとしては、平均5~7年はカード利用や借金が出来なくなってしまうというものがあります。 つまり、借金に頼らず、任意整理で必要な返済金額が、毎月確保できなければ任意整理はできないという訳です。
・借金総額(元金)を60回(5年分割)で割った金額を自力で払っていける収支状況である(自転車操業をしないで払っていける)
・1年以上返済をしている
この2つの条件をクリアしていれば、一部の例外を除いて、できるといってよいでしょう。
その上で借金を約5年払いで確実に完済できるようにしていくこと。
(カード会社によって返済期間の長短は変わりますが平均5年ということです)
収入がほとんどなくても任意整理できる?
ということがありますが、その各収入から生活費を差し引いた上で任意整理後の返済額を用意できるようであれば、全く問題ありません。 「カード会社は、正社員の収入でないのに、今後の返済ができると信用してくれるのですか?」 よく頂くご質問ですが、司法書士や弁護士の判断の上、カード会社に伝えれば信用度も増し原資が用意できるということは明らかなため、応じてくれない方が珍しい訳です。 ポイントは、 【ブラックとなるので借金が5~7年出来なくなる】 ので 【借金をしないで(自転車操業とならずに)5年間、毎月の返済金額を用意できるようになっている】 状態であれば大丈夫ということです。 任意整理は生活を立て直しするための手続き。 借入をしないと任意整理後の返済額を用意できないようであれば、それは立て直しになっていないのでダメということですね。 また、 「現在無職なのですが、任意整理できますか?」 というご質問もよくありますが、①1~2ヶ月以内に就業予定で、②2,3ヶ月目以降に給料が入る(任意整理後の返済額を用意できる)ようであれば、現在無職でも問題ありません。 (事務所によっては、現在無職の場合受任を断るケースもあるようです) 今後の任意整理額がいくらになるかは、カード会社ごとによって異なります。 任意整理の試算は下記から、匿名・電話番号・メールアドレス不要で行うことが可能です。
「専業主婦で、自分で自由にできるお金は夫からの生活費のみなのですが?」
「収入が公的手当のみなのですが、任意整理はできますか?」
保証人付きの借金も任意整理できる?
しかし、保証人付きの借金に任意整理をすると、カード会社は保証人に対して請求をするようになり、保証人に迷惑がかかってしまいます。 そのため、保証人付きの借金は任意整理の対象から外すこともできます。
保証人がついている借金でも任意整理することは可能です。
保証人も一緒に任意整理をすることは可能ですが、この場合、保証人も信用情報に事故情報として登録されること(ブラックリスト)になってしまうので、保証人に嫌がられてしまうケースのほうが多いでしょう。
保証人に被害を及ばさないためには、保証人付きの借金は任意整理から外すことが条件となるでしょう。
→一部の借金だけ対象にできる任意整理
→保証人に迷惑かけずに任意整理できる…?
→ブラックリストを丸裸!任意整理のデメリットまとめ
借金をしたばかりでも任意整理できる?
しかし、カード会社からすると利息の支払いをほとんど受けられていない(お金を貸してカード会社の利益になっていない)ので、利息の全カットは難しい場合もあります。 また、利息を全てカットできたとしても、分割回数を短期で迫られるケースもあります。
カードを利用して、期間が数ヶ月でも任意整理することは可能です。
通常は5年(60ヶ月)分割が可能なところ、3年(36ヶ月)分割を迫られるなどがその代表例です。
任意整理に厳しい会社の場合には、1年や2年という短期の主張もまれにあります。
ここでいう〝借金をしたばかり〟とは、おおむね1年以内のことを指します。
なお、一回も返済しないで任意整理を行うこともできなくはないですが、任意整理の対応としては通常より厳しいものになること、又は、カード会社の提示する任意整理案が無理なら自己破産や個人再生を求められるケースもあります。
上記のような短期返済に厳しい会社は、アコム・プロミス・アイフルなどのいわゆる消費者金融系の会社です。
スムーズに任意整理するためには1年以上借りていることが条件となりうるでしょう。
自分で任意整理はできる?
しかし、カード会社側から提案がないにもかかわらず、借金をした本人が債務者に対して払えないから減額して欲しいと交渉することになるため、”何言ってるんだ?約束通り支払いなさい”となる可能性は大いにあります。 つまり、 司法書士や弁護士が「毎月○○円しか払えない」と交渉すればカード会社が受け付ける条件が、 御本人が同じことを伝えても「そんなことはない、もっと払えるだろう」「何か隠していないか?」 というスタンスであなたを見ているケースもあります。 任意整理をするのであれば、弁護士や司法書士の専門家に任せるほうが良いでしょう。 →任意整理はどこに依頼をすればいいの? この場合は自分だけ任意整理することが可能です。 もちろん、債務者の返済が順調であれば任意整理をする必要は無いです。
中には、あまりにも苦しい返済を続けている債務者を見た場合には、カード会社から任意整理を提案するケースもあります。
→任意整理で評判の良い事務所を探すには…?自分が連帯保証人の場合でも任意整理できる?
債務者が支払えなくなり、連帯保証人になった自分に請求が来た際に、返済不可能だとなった場合は任意整理することができます。
長い間滞納しているけど任意整理できる?
任意整理は可能ですが、滞納すればするほど遅延損害金というものが発生します。 おおよそ、5年ほど滞納すると元金の2倍ぐらいになるので、遅延損害金も結構大きな金額になります。
長期と言っても期間にもよりますが、基本的には任意整理は可能です。
(遅延損害金は遅れている分の罰金と考えれば分かりやすいでしょう)
滞納している場合の任意整理は、この遅延損害金をどのくらいカットできるかというのが一つのポイントです。
全部カットできる場合もあれば、一部のカットができる場合、全くカットしてくれない場合と様々です。
正直、このあたりは会社ごとの社内判断や、裁判を起こして強制的に取り立てることのできる準備ができているか(裁判所で債務名義というものを取得している場合には、預金口座を差し押さえたり、お給料の一部を差し押さえたりすることができます)などによって変わっていきます。
長期滞納は任意整理できるか否かの条件にはなりませんが、不利な交渉になる可能性はあります。
いつから、いくら借りいているか覚えていないのですが?
借金をし始めたのは何年も前だし、複数のところから借りているから全く覚えていないという人も多いでしょう。 自分でも情報開示の請求はできますし、弁護士や司法書士に依頼すると代理で借金の調査をしてくれるところもあります。 借金履歴を記憶しておかなければいけないという条件はありません。
各金融会社から借金履歴の情報を取り寄せることができるので大丈夫です。
⇒任意整理のデメリットを完全網羅!!
⇒任意整理の流れを分かりやすく解説
まとめ
自身でしっかりと把握しておくことも大事ですが、細かい事や法的なことは理解が難しかったり、調べることに時間がかかってしまうこともあります。 弁護士や司法書士のような専門家に相談したほうが早く正確な知識が手に入るでしょう。
任意整理ができるる条件の代表的なものを説明してきましたが、大概のことは障害にはならないことが理解できたでしょうか?