任意整理に失敗するケースと失敗しないための回避法

ショックを受けてる女性

『任意整理ってどのくらいの確率で成功するの…?』
『任意整理はどんな場合に失敗するの…?』

任意整理は債務整理の方法の一つ。 支払いが苦しくなったクレジットカードの借金を整理する方法です。

任意整理の特徴としては…

★裁判所を利用しない
 →裁判所に申立てをしないので大事にならない。

★家族にばれにくい
 →提出書類などがほとんど無いのでひっそりできる。

★利息の支払いがなくなって返済のスピードが上がる。
 →利息や手数料の支払いを0にすることができます。

まず、任意整理で失敗するケースというのはほとんどありませんので、安心して下さい。

しかし、裁判所を利用しないで、債権者(消費者金融やクレジットカード会社)と債務者(あなた。通常は代理の司法書士・弁護士がつく)が交渉するため、家族や会社にバレにくいというメリットがある反面、その一方で、裁判所の強制力が効かないので、交渉に失敗する可能性も少なからずあります。

そこでこのページでは、任意整理が失敗してしまったケースと、失敗しない任意整理を解説していきましょう。

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そもそも任意整理は失敗するのか?

前述のとおり、任意整理は裁判所が間に入ってくれないため、弁護士や司法書士が交渉に失敗すると、任意整理が予定通りに進まない可能性がでてきます。

しかし、任意整理で失敗することが多いか?

と言われれば、任意整理で失敗することは、はっきりいって稀です。

任意整理では、キャッシングの利息やショッピングの手数料をカットしてもらえるものの、元金(借りたお金・お買い物で使ったお金)自体は全て払っていきます。

自己破産では元金自体も支払う必要がなくなり、個人再生では元金すらも最大で80%カットされてしまいます。

つまり、債権者(消費者金融やクレジットカード会社)からすれば、個人再生や自己破産をされるよりは、任意整理のほうがいいわけです。

利息や手数料の支払いを受けられなくても、貸し付けた元金が返ってくるだけましという考えです。

そのため、債権者が任意整理にある程度抵抗を示したりするケースはありますが、そもそも任意整理自体を受け付けないということはほぼないと言っていいでしょう。

…とはいえ、任意整理に失敗する可能性はゼロではないというのは、初めて任意整理をする、という方には不安なポイントですよね。

では具体的に、何をすると任意整理に失敗してしまうのか、そのパターンを見ていきましょう。

司法書士や弁護士に依頼していない

まず、任意整理に失敗するパターンとして「司法書士・弁護士に任意整理を依頼せずに、自分でしようとする」ケースが挙げられます。

他人の借金を整理する、いわゆる任意整理は、司法書士(法務大臣の認定を受けた者で140万円以下のもの)と弁護士に限って日本では認められています。

司法書士・弁護士に依頼せずに、自力で任意整理をやろうとすると、まず間違いなく失敗します。

その最大の原因は、〝本当に支払いができないか分からないから〟です。自己申告で簡単に任意整理が認められたら、そのようなカード利用者がたくさん現れてしまいます。

カード会社の収入源は、お金を貸した利息やショッピングの手数料。
これを削るからには、それ相応の理由がなければならないのです。

司法書士や弁護士に依頼をして任意整理したとなれば、〝本当に支払いが苦しいんだ〟という理由が整うわけです。

ましてや、任意整理の必要性がなかったら、司法書士や弁護士は依頼を受けないでしょうから、〝司法書士や弁護士が任意整理の依頼を受けた〟という事実が、あなたの返済が苦しいという証拠になるというわけです。

また、司法書士や弁護士が行う任意整理は、法律手続きに乗っ取った手続きであるということも理由の一つです。

カードの支払いができていない本人が何かを言っても、カード会社とは当事者同士の関係。

ましてや、法律の手続きに乗っ取っているわけでもありません。

となれば、債権者としては、「本当に支払いができないなら正規(法律)の手続きをとってくれ」と相手にしてくれない可能性も高いのです。

任意整理を失敗しないための一つ目として、〝司法書士や弁護士に依頼する〟ということを覚えておきましょう。

司法書士や弁護士に全ての借金を伝えていない

次に挙げられる失敗パターンとしては、「司法書士・弁護士との相談で、借金を低く伝える・借入先を少なく伝えている」が挙げられます。

司法書士や弁護士は、相談を受けた段階ではあなたの借金額をしる術がないので、あなたの申告通りで任意整理ができるかできないかを判断します。

正式に任意整理の依頼を受けた後に、いくら借金があるかは正式に調査しますが、このときに相談時より借金が多いと任意整理が失敗に終わる可能性があります。

例えば、相談時には借金300万円と申告したAさんがいたとします。

Aさんの収入や家計を考えれば月に5万円なら任意整理で支払っていけると判断して任意整理を進めたものの、実際には400万円近く借金があった場合、任意整理での返済額は月に7万円になってしまうからです。

Aさんが、借金が400万円でも任意整理を進めたいと希望しても、任意整理での毎月返済額は、借金額によって決まるため、7万円の返済が難しければ任意整理はできないわけです。

また、任意整理を依頼したカード以外に、他にも借金がある場合も一緒です。

例えば、相談時にはカード会社4社で借金300万円、これを毎月5万円の支払いにするという任意整理を依頼したHさんでしたが、実際にはこれ以外にもクレジットカードが2枚あって100万円の借金があった場合です。

Hさんからすれば、「4枚のカードを任意整理してあとのカードを自分で支払っていけばよいだろう」と思ってのことでしょうが、実際に任意整理をスタートするとクレジットカードの使用ができなくなるので、自分の収入だけでは思ったより返済が苦しいケースがあります。

(任意整理する前は、クレジットカードで借りて他のカードの返済に充てたり、お金が足りなくなったらショッピングで生活費を補っていたので、金銭感覚が分からなくなるケースがあります)

この場合に「やっぱり5万円は無理なので3万円の任意整理にして欲しい」と司法書士や弁護士に伝えても、5万円の予算感で任意整理を進めているので、任意整理の途中で変更することは難しいのです。

任意整理を希望する場合には、〝全ての借金を司法書士や弁護士に伝える〟ということを覚えておきましょう。

借金300万円の任意整理の例

返済原資が足りない

②と関連がありますが、「借金額が大きすぎて、そもそも任意整理できない」というのも、念のため失敗のパターンと考えておきましょう。

任意整理は将来利息や遅延損害金をカットした元金を分割払いしていくというものです。

利息や損害金がなくなるだけで、借金の元本が減るということは基本的にありません(過払い金が発生いている場合にだけ元金が減ります)。

もし、この元本が今後任意整理で支払っていける金額と比較して大きすぎる場合、任意整理を行っても失敗すると考えたほうがいいでしょう。

任意整理後の分割払いは、基本的に5年。(少し厳しい会社だと3年のケースや逆に緩やかな会社だと7年や8年払いも認めてくれます)

そのため、一般的には元金を5年以内に支払っていけない場合は、「任意整理するには借金が大きすぎる」という判断になります。

例えば、あなたに300万円の借金がある場合、

300万÷60回(5年)=5万円

任意整理をするためには、5万円を毎月返済するだけの余裕があるかどうかが基準となり、5万円を毎月捻出できる生活環境になければ、任意整理は失敗に終わる可能性が高いということです。

あなたに300万円の借金があって、任意整理で毎月3万円の支払いにしていきたいという希望があったとしても、失敗する可能性のほうが極めて高いのでやめておいたほうが良いでしょう。

任意整理をしたいけど借金が大きすぎるという場合、司法書士・弁護士と相談の上で、個人再生や自己破産といった他の債務整理を選択するというのが一般的な解決方法です。

個人再生なら元金自体が最大5分の1まで減らせ、自己破産なら元金はゼロになります。任意整理より、借金が減る効果は絶大ですが、その分大きなリスクがあるというのも事実です。

理想としては、任意整理ができなくなるほど借金が大きくなってしまう前に、任意整理を開始するというのがベストです。

任意整理で失敗しないために、〝自分の借金の総額と返済原資のバランスがとれている〟ということをことを覚えておきましょう。

任意整理について詳しくはこちら
任意整理のデメリットは5つだけ|本当はデメリットじゃないことも??

債権者が交渉に応じない

任意整理は、あくまでも債権者(カード会社や銀行)と交渉をして、現状の返済苦変えていくものです。

つまり、債権者に「カードの支払いが難しいので支払いを変更して下さい」とお願いをする手続きです。

もちろん、司法書士や弁護士などの専門家があなたに代わって交渉を行いますが、交渉に応じるか否かは債権者側に決める権利があります。

そのため債権者は、「当初の契約通り支払ってください。一切任意整理の交渉には応じません。」と言うこともできるのです。

90%以上の債権者は任意整理に応じてくれますが、大手ではない街金などは任意整理なんて認めないと言った主張をしてくるケースもあります。

まともな交渉に応じてくれないことで有名な債権者は、
『日本保証』『CFJ』『東日本信販』『アペンタクル』『フクホー』『エイワ』といったところです。

あなたの借金に、上記のような債権者がある場合は、任意整理が失敗に終わる可能性が高いので、このようなカード会社は任意整理から外したほうが良いでしょう。

また、あまり世間的に有名な会社でないほうが審査は緩く簡単にお金を貸してもらえますが、返せなくなったときが大変です。新しくカードを作る場合にも、アコム・アイフル・レイク・プロミスなどのサラ金はいいですが、それ以外のサラ金や街金には手を出さないほうがよいでしょう。

〝カード会社によって任意整理の対応は違う〟覚えておきましょう。

レイクの任意整理について
プロミスの任意整理について

カードの利用年数が短い

任意整理はできて利息のカットは受け入れてもらえたけど、分割回数は5年払いにできなかったなんて場合もあります。

例えば、Aさん・Bさんの共にモビットで60万円の借入れをしており、これを任意整理した場合です。

Aさんは毎月1万円の60回(5年)払いが認められたものの、Bさんは毎月3万円の20回(約2年)払いになってしまった場合です。

これは、Aさんはモビットに10年の利用があり、Bさんは1年しか利用がなかったことが原因です。

つまり、カードの利用年数が原因です。

モビットからすればカードを長く使用していたAさんには利息を10年も支払ってもらっていたので任意整理に協力するが、1年ほどで利息を数万円ほどしか受け取っていないBさんには、早くお金を返してもらいたいという希望なわけです。

〝利用年数が長い=利息を多く支払っている〟という方程式が成立するため、カードの利用年数が5年以上ある場合には任意整理で優遇され、場合によっては、60回(5年)以上の分割払いを許可されることもあるわけです。

反対に、〝利用年数が短い=利息をほとんど支払っていない〟ということになり、任意整理では短期の分割払いを要求されるケースもあります。

利用年数が数ヶ月~2年程度の場合には気をつけましょう。但し、80%近くの会社は利用年数が短くても、司法書士や弁護士の交渉次第で5年払いには持ち込めますので、必要以上の心配をする必要はありません。

なお、利用年数が短い場合でも、返済が苦しいということに変わりはないので利息のカットには応じてくれます。

〝利用年数が短いと任意整理の支払いが短期分割払いになる〟ということもよく覚えておきましょう。

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悪徳弁護士にひっかかってしまう

任意整理を依頼できる弁護士や司法書士の中には、残念ながら悪徳な人もいます。

着手金だけを受け取って、後は全く手続きを進めないこともあるようです。

任意整理を依頼してから、2年もの間何もせずにいたなんていう弁護士もいるようです。

あなたが任意整理を依頼すると、受任通知という、現状の支払いをストップさせる効果がある通知書を司法書士や弁護士が債権者に送付します。

この通知が送られると、カード会社からの連絡はあなたではなく、司法書士や弁護士に全ていくようになります。

依頼をした弁護士や司法書士がなにもしないと、債権者は手の打ちようがないので、裁判所に訴えを起こしてしまいます。

こうなってしまうと、ストップ期間中の利息や遅延損害金が上乗せされ、ただ単に借金額が増えてしまいます。

2年も放置されてしまった場合は、利息と遅延損害金だけでも膨大な額になることは想像を超えないでしょう。

また、悪意は無いけれども、債務整理の経験が無かったため、上手く交渉ができずに、まとめることができず、任意整理を失敗してしまったという司法書士や弁護士もいるようです。

弁護士・司法書士選びは任意整理で失敗しないために一番大事なポイントとも言えるでしょう。

債務整理に対して多くの経験や実績があり、なおかつ信頼の置ける弁護士や司法書士を選択することが、失敗しない任意整理の秘訣です。

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過払い金が発生しないと任意整理は失敗・・・?

任意整理に失敗するパターンとして考えられるもの挙げてきましたが、じつはもう一つ、確認しておかなければならないことがあります。

それは過払い金が発生する?しない?というパターンです。
任意整理手続きでは、過去に払いすぎた金利えある過払い金を計算し、過払い金があれば元金と相殺することがあります。

これを行うと、本来任意整理では減らないはずの元本が減ったり、多額の過払い金が発生した時には借金が全て無くなり任意整理をする必要がなくなったり、逆にお金が手元に戻ってくるということもあります。

しかし最近、この〝過払い金が発生しない〟というケースが増えてきています。

それはなぜでしょう?

2008年(平成20年)以降は裁判所の判例や法律改正の影響もあり、利息制限法の適正な金利になっているためです。つまり、この記事を執筆している2018年(平成30年)から10年近くも前のこと。

10年以上前からカードを利用している人だけが過払い金の対象者であって、ここ10年以内に利用された方は過払い金の対象者ではないわけです。

そのため、任意整理を行っていく際に過払い金が発生しているかしていないかは利用時期の問題であって、〝任意整理が失敗して過払い金が発生しない〟というわけではありません。

しかし、たとえ過払い金が発生しなかったとしても、利息やショッピング手数料のカットをして元金の分割払いができる任意整理は、カードの返済に苦しむ人にとってはかなり有効な手続きです。

過払い金の発生が見込めないからといって、諦めたり、相談を見送ったりしな
いことが重要です。

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まとめ

「任意整理って本当に成功するの?」と心配の人も、任意整理が失敗するケースは〝少ない〟〝注意すれば大丈夫〟ということを分かってもらえましたか?

重要なのは、自分で判断をするのではなく、信頼のできる債務整理の司法書士・弁護士に相談して、自身の借金状況・生活状況を正確に伝えることです。

・債権者によっては任意整理できない
・利用年数が短いと任意整理ができない
・借金の額と返済額のバランス(原資)が合わないと任意整理できない

などで任意整理失敗の可能性もありますが、債務整理を専門でやっている司法書士や弁護士であれば、そのあたりの成否は依頼前に回答してくれます。

逆に、依頼前に細かい話を聞かれず費用の話ばかりするような悪徳な司法書士や弁護士に依頼してしまうと、任意整理が失敗する可能性は高くなりますので、注意しましょう。

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