任意整理ができないのはどんなとき!?

落ち込んでいる男性

「任意整理を断られてしまうこともあるの?」
「借金の借入期間が短いと任意整理できないって本当?」

任意整理とは、司法書士・弁護士がカード会社に利息免除・返済期間の延長などを直接交渉できる制度です。

裁判所を通さずに行えるため、対象とする借金を自分で選ぶことができ、手続きも簡単で、多くの人に利用されています。

しかし、任意整理は誰でも、どんな場合でもできるというわけではありません。

利息を免除しても返済できる見込みのない人はもちろんできませんし、カード会社によっては任意整理を受け付けない方針を示しているところもあります。

本ページでは、任意整理を断られてしまうケースや、断られてしまった場合どうしたらいいのかについてご説明します。

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弁護士や司法書士に断られてできない

司法書士や弁護士には、依頼された任意整理を必ず受けなければらないという義務(受任義務)はありません。

そのため、たとえあなたが司法書士・弁護士に任意整理を依頼したとしても、断れられる可能性もあります。

任意整理の依頼を断られる理由としては、以下のようなことが考えられます。

<司法書士・弁護士が任意整理を断る理由>

  • そもそも任意整理を受け付けていない
  • 任意整理をしても完済できる見込みがない
  • 依頼費用を支払わないなど、信頼関係が築けない
  • あなたの希望した返済回数と可能な回数に乖離がある など
  • そもそも任意整理を受け付けていない

司法書士・弁護士事務所のなかには、任意整理そのものの依頼を受け付けていない事務所もあります。

その理由はさまざまですが、司法書士・弁護士が任意整理を専門としていないケースや、任意整理を受け付けても儲けが少ないので、任意整理はもともと受け付けていないというケースが多いようです。

任意整理を依頼する際は、任意整理を専門としている、あるいは任意整理を行った実績のある司法書士・弁護士事務所を選ぶようにしましょう。

完済できる見込みがなくてできない

任意整理は利息の免除と返済期間の延長が交渉できる債務整理です。

そのため、「利息を免除し、返済期間を延長すれば借金の元本を返済できる」という見込みのある人からの依頼でなければ、司法書士・弁護士は任意整理の依頼を断るでしょう。

借金が高額な人や収入が少ない人は任意整理をしても借金の完済は難しいため、個人再生や自己破産などその他の債務整理も視野に入れて検討しましょう。

個人再生や自己破産については、後述します。

任意整理をすれば完済できる目安とは?

おおよその目安ですが、借金元本を5年払い(60回払い)で完済できる見込みがあれば、任意整理ができると考えてよいでしょう。

たとえば、借金が300万円ある人の場合、収入のうちの毎月5万円を借金の返済に充てられるのであれば、任意整理で借金を解決できる可能性が高いというわけです。

ただし、司法書士・弁護士によって考え方が異なるため、「この条件であれば必ず任意整理の依頼を受け付けてもらえる」という基準ではありません。

同じ内容の相談をされても、任意整理を勧められる場合と、個人再生や自己破産を勧められる場合があるでしょう。

納得のいく債務整理を行うために、複数の司法書士・弁護士に相談するという手法を取る人もいます。

信頼関係が築けずにできない

任意整理は、司法書士や弁護士があなたの収入・借金の状況・生活環境などプライベートなことを把握しなければ行えません。

そのため、あなたと司法書士・弁護士との信頼関係が非常に重要です。

収入や借金の状況を正しく伝えなかったり、必要な書類をなかなか提出しなかったりすると、司法書士・弁護士側があなたへの不信感をつのらせ、任意整理を断られる可能性もあります。

任意整理を依頼する際は正しい情報を伝え、書類の提出を滞らせないようにしましょう。

また、任意整理を行う際には、当然ですが司法書士や弁護士へ支払う費用が発生します。

任意整理を依頼する人のほとんどはお金に困った状態なので、多くの司法書士・弁護士事務所では、費用の分割支払いを認めています。

決められた期日までに決められた依頼費用が支払われないと、任意整理の依頼を断られたり、一度受任された場合でも、途中で辞任されてしまったりすることがあるので、費用の支払いは期日通りしっかり行うようにしましょう。

希望した返済回数と乖離があってできない

任意整理では、返済期間を延長し、毎月の返済額を低くすることが交渉できます。

借金をする際、多くのカード会社では3年払い(36回払い)で返済額を設定しますが、任意整理を行うことによって、利息免除のほかに返済期間を延長してくれるケースがあります。

支払期間を延長してくれるかどうかは、カード会社の方針によっても異なります。

多くのカード会社は5年払い(60回払い)への延長を認めてくれますが、3年払い(36回払い)から変わらないカード会社もありますし、約6年払い(70回払い)や約8年払い(80回払い)など返済期間の大幅な延長を認めてくれるカード会社もあります。

司法書士・弁護士は、予めどのカード会社がどれくらいの返済期間の延長を認めてくれるかということを把握していますので、あなたの希望する返済期間と、そのカード会社の認める返済期間に大きな乖離があれば、依頼の段階で任意整理を断られる可能性があります。

たとえば、アメリカン・エキスプレス・カードからの借金は、任意整理を行っても返済期間の延長を認められず、3年払い(36回払い)での完済を求められることが多いです。

あなたがアメリカン・エキスプレス・カードからの借金を任意整理する際、「どうしても5年払い(60回払い)で和解したい」と希望した場合、司法書士や弁護士から依頼を断られる可能性が高いでしょう。

カード会社が交渉に応じずにできない

司法書士や弁護士が任意整理の依頼を受けてくれたとしても、カード会社が任意整理の交渉に応じてくれないケースもあります。

現在の状況では、任意整理に全く応じないというカード会社はほとんどありませんが、場合によっては断られることもありますので注意しましょう。

以下では、カード会社に任意整理を断られる可能性についてご紹介します。

<カード会社に任意整理を断られるケース>

  • 任意整理の対象が闇金業者だった
  • 個人でカード会社と交渉
  • 借入期間が短い場合や借り入れから一度も返済をしたことがない
  • 同一カード会社に対し2度目の任意整理
  • カード会社が差し押さえできる権利を既に持っている

任意整理の対象が闇金業者だった場合

闇金業者とは、カード会社などが持つ「貸金業」の免許を取らずに、お金の貸し借りを商売として行っている業者のことをいいます。

闇金業者はもともと法律に違反した業者なので、任意整理の交渉に応じないどころか、任意整理をした段階で催促が悪化するケースもあるといいます。

通常、任意整理はご家族や職場にバレずに行うことが可能ですが、任意整理に闇金業者を含めることで、闇金業者が逆上し、あなたの家族や職場へ催促したり、自宅に嫌がらせを仕掛けてくるケースもあります。

闇金業者からは借金をしないことが第一です。

しかし、すでに闇金業者から借金をしており、返済に困っているのであれば、司法書士や弁護士ではなく、警視庁の相談窓口などで相談されることをおすすめします。

個人でカード会社と交渉する場合

任意整理は司法書士・弁護士に依頼して行うことが一般的ですが、実はあなた自身が交渉を行うというということも可能です。

「自分で任意整理の交渉をすれば、司法書士・弁護士に払う費用が要らないから節約になるのでは?」と思う人もいるかも知れません。

しかし、「司法書士・弁護士などの法律のプロからの交渉でなければ応じない」というカード会社がほとんどですので、個人での交渉は覚悟が必要です。

また、仮にカード会社が個人からの任意整理の交渉に応じた場合でも、あなたの希望通りに和解が進まないケースや、交渉が決裂してしまうケースが多いです。

任意整理を行う際は、費用をかけてでも司法書士・弁護士に依頼したほうがよいでしょう。

借入期間が短い場合や借り入れから一度も返済をしたことがない場合

借金をしてから任意整理に踏み切るまでの期間が短すぎたり、借り入れから一度も返済せずに任意整理を行ったりすると、カード会社が任意整理を認めない可能性があります。

そもそも、お金を借りるということは「利息をつけて期日までにきちんと返すことを約束する」ということです。

それなのに、借りたお金をほとんど返さないうちに任意整理を行われてしまったら、カード会社としては「はじめから借金を返すつもりがなかったのでは?」「これは詐欺ではないか?」と疑います。

そのため、このような人が任意整理を行っても、カード会社がその交渉に応じず、当初の約束通りの全額返済を求められる可能性が高いのです。

なお、借入期間が短すぎたり、一度も返済していなかったりすると、任意整理だけでなく、個人再生・自己破産も認めてもらえない可能性が高まります。

そのため、借りたばかりの借金を返済できなくなったときは、少しでも返済実績を作ってから債務整理に踏み切ることにしましょう。

どれくらいの債務実績が必要なのかは、その人の収入・借金の状況にもよりますので、困ったら司法書士・弁護士に相談してみることをおすすめします。

同一カード会社に対し2度目の任意整理である場合

1つのカード会社に対し、任意整理を複数回行うことはできません。

過去の任意整理はカード会社によって記録されていますので、2度目以降の任意整理は手続きをしてもカード会社に断られる可能性が非常に高いです。

過去に任意整理をしたことのあるカード会社から再び借金をすることは難しいため、2度目の任意整理というのは、1度目の任意整理後の返済中に返済が困難になった場合となります。

2度目の任意整理は、100%できないというわけではありませんが、殆どのカード会社で認めてもらえません。

例えば、1度目の任意整理で60回払いとなっており、現状40回まで一度も遅延することなく支払っている場合は、カード会社によっては2度目の任意整理を認めてくれるケースもあります。

ただ、2度目の任意整理は非常に厳しいという認識を持っておいてください。

またしても返済が困難になったという場合は、個人再生・自己破産などその他の債務整理を検討していきましょう。

カード会社が差し押さえできる権利を既に持っている場合

借金の返済を長期に渡って滞らせていると、カード会社が裁判所にあなたを訴え、給与の差し押さえなどを求めます。

このように、カード会社が借金回収のためにすでに動き出している段階では、たとえあなたが任意整理をスタートしても、カード会社から交渉を断られる可能性が高いです。

そのため、借金の返済を滞納してしまったときは、なるべく早く債務整理を検討することをおすすめします。

任意整理について詳しくはこちら
任意整理のデメリットについて詳しくはこちら

「どのカード会社から」「総額いくら」「いつから」借り入れているかによって、任意整理によって分割できる回数は変動します。自分は任意整理するとどうなるか詳しく知りたい方は無料3分診断をご利用ください。

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任意整理ができない時の対処法

以上のようなさまざまな理由で任意整理ができそうもないとき、その他の債務整理も検討してみることが大切です。

以下で説明する個人再生・自己破産は、任意整理よりも借金の減額幅が大きい債務整理です。

裁判所を利用するため、任意整理よりも制約が大きく、手続きに煩雑な部分がありますが、これらの選択肢も含めて、自分に最も適した債務整理を行うようにしましょう。

個人再生を検討する

個人再生とは、裁判所を通じた債務整理の一つで、利息の免除のほか、借金元本を最大で5分の1まで圧縮できます。

また、裁判所を通じた債務整理では、原則すべての借金が債務整理の対象となりますが、個人再生では「住宅ローン特則」という制度を利用すれば、住宅ローンだけを債務整理の対象から外すことができるため、持ち家を残して借金の負担を軽減できます。

そのため、個人再生は「任意整理の効果では借金を完済できないけど、持ち家は残したい」という人におすすめの債務整理です。

個人再生を行うと、任意整理同様ブラックリスト入りするため、5〜7年ほどクレジットカードの作成・利用やローンの新規契約などができなくなります。

また、自動車ローンなどは債務整理の対象になってしまうため、自動車を没収されてしまいます。

自己破産を検討する

自己破産とは、裁判所を通じた債務整理の一つで、利息だけでなく、借金の元本まで免除でき、借金が0になる制度です。

自己破産を行うと効力が大きいぶん、以下のようにさまざまなペナルティが生じます。

<自己破産によるペナルティ>

10年間のブラックリスト入り(クレジットカードの作成・使用、ローンの新規契約などができない)

  • 時価20万円以上の財産の没収(住宅・自動車・その他高級品など)
  • 手続き中の職業制限(士業・警備員などの職業が一時的にできない)
  • 引っ越し・海外旅行の制限(行う場合、裁判所からの許可が必要) など

自己破産は、借金解決策の最終手段ともいえます。

ペナルティも大きいですが、「借金を圧縮しても完済できない、借金をどうすることもできない」という人に適した債務整理といえるでしょう。

任意整理ができないとなる前に早めに一歩を踏み出そう

借金は返済が苦しくなればなるほど、時間が経てば経つほど、解決に苦労する結果を招きます。

そのため、任意整理で手を打てる段階で、解決してしまうことをおすすめします。

また、「司法書士・弁護士事務所で任意整理を断られた」というときは、いくつかの司法書士・弁護士事務所で相談してみるのもよいでしょう。

任意整理の依頼を受けてくれる事務所が見つかるかもしれませんし、その他の債務整理を提案してくれる事務所もあるはずです。

「借金に困り、どうしたらいいかわからない」と感じたら、早めに司法書士・弁護士事務所に相談することをおすすめします。

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まとめ

  • 司法書士・弁護士が任意整理を断る理由
    ・専門外などでそもそも任意整理を受け付けていない
    ・借金が高額・収入が少ないなど任意整理をしても完済できる見込みがない
    ・嘘をつく、依頼費用を支払わないなど、信頼関係が築けない
    ・あなたの希望した返済回数と可能な回数に乖離がある など
  • カード会社に任意整理を断られるケース
    ・任意整理の対象が闇金業者だった場合
    ・司法書士・弁護士に依頼せず、個人でカード会社と交渉する場合
    ・借入期間が短い場合や、借り入れから一度も返済をしたことがない場合
    ・これまで何度も延滞していた場合
    ・同一カード会社に対し、2度目の任意整理である場合
    ・カード会社が裁判所に訴え、差し押さえできる権利を既に持っている場合 など

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