借金を減額するための4つの方法|借金減額のからくり教えます

減額

「借金を減額したいけど、債務整理って実際のところどうなんだろう?」
「債務整理の減額の仕組みを教えてほしいなぁ・・」
 
カード会社(消費者金融・銀行・クレジットカード会社)でキャッシングをしはじめると、次第に癖になり、いつの間にか返済不能状態に陥るというケースは多々あります。

そんなとき、債務整理は非常に有用な手段と言えるでしょう。

債務整理は借金を減額、またはゼロにする効果がありますから、借金問題を抱えた方にとっては最後の拠り所とも言える仕組みです。

とは言え、減額の仕組みを知っていないと、何となく腑に落ちないものでしょう。

そこで今回は、債務整理における借金減額の仕組みについてお話していいきます。

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目次

借金を減額する方法

冒頭でのご説明とおり、借金を減額するための最も有効な手段は「債務整理」をすることと言えるでしょう。その他には、「おまとめローン」という手段も有効です。

ちなみに、債務整理は主に3種類(任意整理・個人再生・自己破産)あり、自分の借入状況や収入の額によって、どの方法が自分に合っているのかを見極める必要があります。

以下より、各債務整理の内容と、債務整理以外の解決方法であるおまとめローンについてまとめましたのでご覧ください。

任意整理

任意整理は、債務者とカード会社の和解によって進める手続きで、弁護士や司法書士が介入して和解を進める形が一般的です。

和解が成立すると、カード会社としては損をすることになりますが、債務者に個人再生や自己破産をされてしまうと元本さえ取り戻せないため、そうなる前に任意整理で手を打っておこうと考えるわけです。

こういった理由から、ほとんどのケースで和解は成立します。

そして、カード会社との和解が成立すれば、利息や遅延損害金はカットされ、元本のみを返済していけば良くなり、無理なく返済していくことができるようになります。

多くのケースで、元本の60回払いで和解することになりますので、元本を60で割った額を無理なく毎月支払っていけそうであれば、任意整理がよいでしょう。

また、全てのカード会社の借金を整理したくないという方にもピッタリです。

例えば、あなたがBカード会社でバイクローンを組んでおり、バイクを手放したくない場合、Bカード会社のローンは整理の対象から除外しなければなりません。

そうすると、ここで任意整理の「整理対象を自由に選択できる」という特性が生きてくるわけです。

ちなみに、他の債務整理(個人再生・自己破産)は全てのカード会社を整理対象にしなければななりませんので、ローン返済中の車やバイクは失うことになります。

また、周囲や同居している家族にバレずに手続きを進めたい方も任意整理が合っているでしょう。

個人再生や自己破産は、同居の家族の公的手当(年金の受給証明など)を受け取っていることがわかる書類を提出しなければならないケースもあります。

また、他の債務整理では官報という国の新聞のようなものに、あなたが債務整理をした事実が掲載されてしまいますが、任意整理は官報に掲載されませんので、バレるリスクは無いでしょう。

ただ、同居の家族がいない場合、そうった家族の証明書を出す必要はありませんし、官報を見る人はごく限られているので、同居人がいない場合あまり神経質にならなくてもよいかもしれません。

なお、任意整理をするとブラックリストに載り、新たにカードを作ったり、手持ちのカードを利用したりすることができなくなりますが、ブラックリストが解除されるまので期間は約5~7年と債務整理の中では一番短いです。

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個人再生

個人再生は借金が500万円までであれば一律で100万円まで減額でき、500万円を超える額であっても、1500万円までであれば、最大で1/5~1/10まで減額することができます。

例えば、あなたの借金が300万円だった場合、100万円まで減額できる可能性があります。

借金の額が200万以上あり、任意整理では返済が間に合わない方に合っているでしょう。

また、個人再生には「住宅ローン特則」という制度があります。

任意整理以外の債務整理は全ての借金が整理対象になるため、ローン中の車やバイクは失うことになります。

しかし、個人再生では、住宅だけは特例として、ローン返済中でもマイホームを残すことが可能なのです。

ちなみに、個人再生も手続き後はブラックリストに載ることになり、解除されるまでの期間は任意整理よりも長く、5~10年とされています。

自己破産

自己破産は、債務整理の中で最も減額効果の高い手続きで、借金をゼロにすることができます。

ただし、その代わりに一定の財産を没収されるというデメリットがあるので注意しておきましょう。

つまり、借金と財産を相殺し、それでも残った借金が免除されるというイメージです。

そのため、全く返済できる能力が無い人に適した方法です。

ちなみに、自己破産も他の債務整理と同じく手続き後はブラックリストに載り、解除されるまでの期間は個人再生と同じく、5~10年です。

おまとめローン

債務整理以外の方法で借金を減額するのであれば、おまとめローンが有効です。

おまとめローンは、名前の通り、借入先を一本化するための手続きです。

おまとめローンは返済先を一本化できるので管理が楽にはなるのですが、減額効果はあまり期待できません。

消費者金融などの借金を銀行系カードローンでまとめる場合、金利が下がりますが、債務整理と比較すると減額効果はほとんど感じられないでしょう。

減額効果を得たい場合は、おまとめローンではなく、債務整理をおすすめします。

債務整理と比較し、どれくらい異なるかについては後述します。

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任意整理による借金の減額効果

3つある債務整理の中でも、最も人気なのが任意整理です。

なぜなら、デメリットが最も少なく、裁判所を挟まないため、手軽に行えるからです。

ここで、任意整理の減額分である将来利息だけでは、殆ど減額できないのではないか、というお声が聞こえてきそうなので、具体的に示していきましょう。

借金が300万円ある場合の返済総額はいくら?

それでは、あなたに借金が300万円あると仮定して、その場合は利息を合わせて総額でいくら返済しなければならないのか見ていきましょう。

もし、あなたが300万円借金すれば、元本である300万円の他に、利息も支払わなければなりません。

カード会社も商売でやっているため、当然利息がついてくるわけです。

例えば、借金300万円を毎月5万円返済していくとした場合、単純計算では300万円÷5万円 =60、つまり60カ月で完済できる、と考えたい所ですが、利息も含めて考えると、このように単純ではありません。

もし、年利17.5%で、300万円を借りていると仮定すると、初回に発生する利息は以下のようになります。

300万円×17.5%÷12カ月 =43,750円

初回の利息43,750円に対して、5万円返済したとすると、差額の6,250円(50,000円 – 43,750円 = 6,250円)が元本に充てられる金額ということになります。

そうすると、初回の支払いを終えた後の残額は2,993,750円ということがわかりますね(300万円 – 6,250円 =2,993,750円)。

それでは、2回目の返済はどうなるでしょう。

2回目は、2,993,750円に対して利息が発生しているので、利息は以下のようになります。

2,993,750円×17.5%÷12カ月 =43,659円

そして、この流れで、毎月5万円づつ継続的に返済し続けると、完済までの返済回数は144回となり、返済すべき総額は以下の金額になります。

5万円×144=7,200,000円

このうち、元本の300万円を差し引いて計算すると、差額の420万円が利息の総額ということがお分かりいただけるでしょう。

つまり、利息だけで元本以上返済しなくてはならないのです。

毎月10万円返済した場合

それでは、もう一つ例として、毎月の返済額を毎月10万円まで増やしてみるとどうなるでしょうか。

上記の同じ要領で計算してみると、返済回数は40回です。

前例の144回と比較するとだいぶ短くなることが分かりますね。

返済総額は以下の通りです。

10万円×40=4,000,000円

元本は300万円ですので、利息の総額は100万円ですね(4,000,000円-3,000,000円=1,000,000円)。

この例から、毎月の返済額を増やせば、支払う合計の利息も少なくできるということがお分かりいただけると思いますが、それでも100万円は大きな額ですね。

任意整理するとどうなる?

利息というものが、どれだけ高額であるのか、お分かりいただけたかなと思います。

それでは、任意整理をすると、どうなるのか説明していきましょう。

任意整理の効果は、将来利息のカットと返済期間を60回に再設定することです。

つまり、先ほどの例で言えば、月5万円の返済であれば利息の総額は420万円、月10万円の返済であれば総額100万円という、多額の利息を、任意整理によってゼロにできるということです。

借金300万円であれば、月々の返済額は8~11万円程度に設定されているかと思いますが、任意整理をすると5万円(300万÷60回)の返済に変更でき、相当額が減額できることが分かるでしょう。

ここまでをまとめますと、任意整理は、これから支払う高額な利息を全てゼロにでき、かつ、月々の返済額を下げられるというわけです。

また、任意整理は遅延損害金をカットすることもできます。

遅延損害金は、延滞期間が長くなればなるほど増えいていく仕組みで、カード会社は、貸付当初の金利の1.46%まで増やすことができます(20%を超えない範囲で)。

2、3ヵ月滞納しただけで、10万円なんて遅延損害金が発生することも珍しくありませんが、この額もゼロになることは魅力的でしょう。

過払い金があれば元本も減額

あなたの借入が2008年以前にスタートしている場合、過払い金が発生している可能性があります。

任意整理では、利息の引き直し計算というものを手続きの始めに行います。

2008年以前は、利息に対する法律が曖昧になっていた部分があり、違法(利息制限法の上限金利を超える利率)で貸し付けを行っていたカード会社が多く存在していました。

過払い金請求とは、違法に支払わされていた利息(払い過ぎた利息)を取り戻すことができるというもので、取り戻した過払い金を借金に宛てることで借金を減額できる可能性があるというわけです。

おまとめローンの借金の減額効果

これまでのお話で、債務整理による借金の減額効果についてお分かりいただけたと思います。

それでは、おまとめローンと比較するとどのように違うのでしょうか。

借金の返済額が違う

債務整理とおまとめローンの最大の違いは、その返済額と言えます。

自己破産や個人再生の減額効果は言うまでもなく、任意整理と比較しても全く違います。

おまとめローンは借入先を一本化するための手続きなので、金利の低いカード会社で一本化できればそれなりの減額効果は得られますが、債務整理の減額効果とは比較になりません。

例えば、もしあなたが借金300万円をまとめて、利息17.5%→15%に下げることができたとします。毎月5万円返済していくとすると、利息の差は以下のようになります。

  • 利息17.5%の場合の返済総額→420万円
  • 利息15%の場合の返済総額→260万円

トータルの返済額で言えば160万円下げることができたということですね。

返済回数で言うと、利息17.5%の場合は144回、利息15%の場合は112回となり32回の差が生まれました。

一方、個人再生や自己破産であれば利息どころか、元本が100万円に減額されたり、またはゼロになったりします。

任意整理であれば、上記の利息は全てカットすることができるので、元本の300万円だけを返済していけばよく、毎月5万円返済すれば60回の返済で済むことになりますね。

おまとめローンとの回数の差は、17.5%の場合は84回、利息15%の場合は52回にものぼります。

おまとめローンで返済回数を112回まで減らせたとしても、4年以上の差がひらくわけですから、やはり任意整理などの債務整理をした方が金額的には効率的だとご理解いただけるのではないでしょうか。

どの減額方法が最適かは環境次第

借金を減額する方法には、任意整理・個人再生・自己破産・おまとめローン」の4種類あり、それぞれの効果をご紹介してきましたが、「結局どの方法がいいの?」となることでしょう。

どの減額方法が最適なのかは、あなたの返済能力や借金の大きさ、手放したくない財産があるか、などによって変動します。

減額効果を抜きにすると、おまとめローンが最もデメリットが少なく、自己破産が最もデメリットが大きくなりますので、減額効果とデメリットを天秤にかけて最適な方法を選択していきたいものです。

極端ではありますが、所有している財産が全くない、且つブラックリストが気にならないのであれば、収支にもよりますが自己破産が良いでしょう。

手軽に現状の返済苦から脱却するには、任意整理が最も適している可能性が高いでしょう。

ただし、実際にはどの減額方法が適しているかは、本当に千差万別ですので、とりあえず司法書士や弁護士の無料相談を活用することをおすすめします。

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・借金合計340万円・毎月約12万円の返済(ショッピングで変動あり)

・全5社とも任意整理は可能

・1年間で発生している利息は約40万円~60万円(1ヶ月あたり34,000円~50,000円が利息・リボ手数料の支払い)
これらの利息の支払いを0にすることは可能。

⇒毎月の返済は約5万円~5万5000円に下げることが可能。

②Bさん(アコム50万円・プロミス50万円・ポケットカード80万円・ヤフーカード30万円)

借金合計210万円・毎月約7万円の返済(ショッピングで変動あり)

・全4社とも任意整理は可能。
ただし、アコム・プロミスは数か月の利用だと任意整理が厳しいケースも…

・1年間で発生している利息は約28万円~37万円(1ヶ月あたり23,000円~31,000円が利息・リボ手数料の支払い)
これらの利息の支払いを0にすることは可能。

⇒毎月の返済は約3万3000円~3万7000円に下げることが可能。

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まとめ

  • 借金を減額したいなら債務整理がベスト
  • 債務整理には主に3種類ある(任意整理、個人再生、自己破産)
  • おまとめローンも借金の減額には有用
  • おまとめローンと債務整理を比較すると減額効果は債務整理が上

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執筆者情報

司法書士・行政書士 山口 広樹
司法書士・行政書士  山口 広樹

横浜市出身で司法書士・行政書士15年目。
かながわ総合法務事務所の代表。
債務整理や過払い金請求を専門にし、累計の解決実績5000件以上。

・司法書士(神奈川県会2376号)
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・行政書士(神奈川県会4407号)
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