借金200万円を任意整理すると?200万円は任意整理すべき?

200万の場合

「借金200万円を任意整理するとどうなるの?」
「200万円の借金は任意整理する意味があるの?」

200万円の借金は、人それぞれで重みが違います。

自身の年収であったり、環境(独身or家族あり)によって、現状の返済額へのストレスは異なるものであり、十分な余力がある方は、そもそも任意整理を検討することは無いでしょう。

しかし、今まさに、この記事を読んでいる方は、現状の支払いが苦しいと感じているのではないでしょうか。

借金200万円であれば、月単位で、最低限の生活費を除いた額(返済に回すことが出来る余力)が7万円を下回っていた場合、任意整理を行う価値は十分にあるでしょう。

それでは、200万円の借金であれば、任意整理をすると具体的にどのくらい効果があるのか見ていきましょう。

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目次

そもそも任意整理とは?

任意整理は債務整理の一種であり、最も手軽に行える債務整理です。

任意整理は、カード会社(銀行・消費者金融・クレジットカード会社)と代理人(あなたが任意整理を依頼した司法書士や弁護士)が直接交渉し、無理のない返済計画に組み直す方法です。

一般的に、将来利息のカットと60回払いへの変更を可能とします。

将来利息とは、今まさに毎月のように支払っている利息のことを指し、任意整理をすると利息が一切発生しなくなります。

つまり、任意整理すると、借金元本だけを60回払いすれば完済となりますので、毎月頑張って返済しても、利息に殆ど持っていかれてしまう、という事態から脱却できるのです。

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借金200万円の利息はどれくらい?

まず初めに、あなたが、現状のまま何もせずに200万円の借金を完済することを想定していきましょう。

消費者金融・銀行・クレジットカード会社から借金をすると、毎月の返済額は、約3年程で完済できるような計画になっていることが一般的です。

仮に、200万円の借金を、年利15%・3年(36回)で完済するプランであれば、月々の返済額は、6万9千円となります。

つまり、毎月6万9千円を3年間、返済を継続すれば完済です。

そこで、完済した際の返済総額を計算してみましょう。

6万9千円×36回=248万4千円

248万4千円が、利息を含めた完済までにかかる返済総額です。

元金は200万円ですので、差額の48万4千円が利息分ということになります。

いかがでしょうか。

48万4千円あれば、海外旅行など大抵のことは出来てしまいますよね。

また、カード会社数(借り入れをしている会社の数)が多ければ、一社当たりの借り入れ額が低いことになりますので、年利は高く設定されているはずです。

例えば、50万円を4社から借り入れていた場合は、全ての年利が18%であることも考えられます。

200万円の借金を、年利18%・3年(36回)で完済するプランであれば、月々の返済額は、7万2千円となり、返済総額は以下の通りとなります。

7万2千円×36回=259万2千円

元本との差額の59万円が利息分ということです。

このように、200万円の借金であれば、利息分だけで相当な額がかかっていることが分かるでしょう。

ちなみに、完済までの年数(回数)が多く設定されているほど、返済総額は、利息を払う回数も共に増えるため、もちろん高額になります。

200万円の借金を、年利15%・5年(60回)で完済するプランの場合もご紹介しておきましょう。

この場合は、完済までの期間が長くなっているので、月々の返済額は低くなり、約4万7千円になりますが、返済総額は以下のように高くなってしまっています。

4万7千円×60回=282万円

元本との差額の82万円が利息分ということです。

200万円の借金を、何もせずに現状のまま返済を続けていった場合の代表的な3パターンをご紹介してきましたが、改めて利息の恐ろしさに気づくのではないでしょうか。

200万円の借金における、月々の返済額と合計利息額を以下にまとめておくので、あなたがどれだけ利息を払うことになるのか確認してみてください。

月々の返済額 利息総額
4万 176万
5万 110万
6万 82万
7万 66万
8万 56万
9万 52万
10万 40万

※年利18%で借り入れている場合です。

200万円の借金を任意整理した場合の効果

200万円の借金を、何もせずに完済に向かった場合、相当な額が利息でかかっていることが分かったことでしょう。

それでは、任意整理をすると、どのようになるのでしょうか。

任意整理の効果は、『将来利息のカット』と『返済計画の見直し』。

『将来利息のカット』とは、これから完済までにかかる利息をゼロにすることができること。

上記で、月々の返済額と利息総額の関係を表にまとめていましたが、これら全ての利息総額がゼロになるということです。

『返済計画の見直し』とは、60回払いの分割払いに再設定できるということです。

※債権者によっては、36回払いにしか応じてくれないところもありますし、80回払いでも応じてくれるところもあります。

つまり、任意整理をすることによって、今後は利息がゼロになり、60回払いで完済できる計画に組み直すことができるのです。

200万円の借金であれば、

200万÷60回≒3万4千円

月々3万4千円を60回返済していけば完済になるということです。

200万円の借金であれば、一般的な月々の返済額は7万円ですので、約1/2にまで抑えられることが分かるでしょう。

任意整理をすることによって、月々の返済額を約半分にすることができ、返済総額も相当減らせるのです。

それでは、次に、実際に200万円の借金を任意整理した実例を紹介していきます。

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借金200万円を任意整理したUさん

東京都足立区在住 Uさんの任意整理 (借金200万円)

  • アコム(50万円)
  • プロミス(50万円)
  • 三井住友銀行(50万円)
  • エポスカード(50万円)

合計200万円の借金があったUさん。

任意整理には含めませんでしたが、この他に車のローンが毎月3万円ほどありました。

★任意整理後の月々の支払希望額:3万円~4万円
★三井住友銀行は給与口座
★エポスカードで保険料の支払い・光熱費の支払いあり

Uさんの借金した経緯

転職した先の職場の環境に上手くなじめなかったことが原因で、ストレスのはけ口としてキャバクラ通いが始まりました。

遊ぶお金のために、アコムやプロミスの消費者金融から合計100万円を借りてしまったUさん。

それだけでは足りなかったため、三井住友銀行のカードローンやエポスカードも勧められて作ることになったようです。

銀行のカードローンも使い始めると、借金は1年で倍の200万円にまで増加していました。

これまでは、毎月の返済を給料内でまかなえていたのですが、冠婚葬祭が重なってしまった月に、支払いが難しくなり任意整理を検討するようになりました。

当初は全く知識がなく、債務整理=自己破産と思っていたようで、司法書士事務所には自己破産の相談をしに行きました。

エポスカードの任意整理について
アコムの任意整理について
プロミスの任意整理について

Uさんの任意整理の流れ

■2020年10月15日
司法書士事務所へ電話相談を行い、来所相談の予約を行う。

■2020年10月18日
自己破産について来所相談を行ったが、司法書士の提案で任意整理にメリットを感じたため、任意整理で手続きを進めることに決定。

■2020年10月19日
三井住友銀行は給与口座だったため、まずアコム・プロミス・エポスの3社に任意整理をスタート。
(三井住友銀行を任意整理すると、口座が凍結され給与が引き出せなくなるため、10月に振り込まる給与を引き出すまで一旦ステイ)
※エポスカードの保険料の支払い・光熱費の支払いを口座振替に変更。

■2020年10月25日
Uさんのお給料日。給料をおろして三井住友銀行は給与口座から変更。
三井住友銀行も任意整理の手続き開始。

■2020年10月31日
任意整理の1回目の費用として35,000円の支払い。

■2020年11月25日
Uさんのお給料日

■2020年11月30日 
任意整理の2回目の費用として35,000円の支払い

■2020年12月20日 
アコム・プロミス・三井住友銀行・エポスカードの債権額確定。

■2020年12月22日 
Uさんに債権額確定の連絡。
200万円を毎月3万6000円ずつ支払いを行っていく旨、再確認。

  • アコム…総額50万円(9,000円×56回払い)
  • プロミス…総額50万円(9,000円×56回払い)
  • 三井住友銀行…総額50万円(9,000円×56回払い)
  • エポスカード…総額50万円(9,000×56回払い)

■2020年12月25日 
Uさんのお給料日

■2020年12月27日
任意整理の3回目の費用として35,000円の支払い

■2021年1月25日
Uさんのお給料日

■2021年1月28日
任意整理の最終回の費用として、36,480円の支払い。費用の支払いは終了。

■2021年1月30日 
全4社に和解提案を提出し、交渉開始。

■2021年2月1日~2月10日 
全4社と和解が成立し、司法書士が代理で和解所のサインを行う。

■2021年2月13日 
Uさんへ全4社の和解書をお渡し

■2021年2月25日 
Uさんの給料日

■2021年2月28日 
任意整理の最初の支払いがスタート

任意整理の流れと必要なものまとめ
任意整理の費用はいくら?費用の相場を把握しておこう
任意整理の手続き期間と任意整理後の返済期間はどれくらい?

Uさんの任意整理後の家計の状況

車のローン以外の毎月の返済額が7万円ほどあり、任意整理前は食費や交際費を削ってなんとか捻出していましたが、任意整理で利息のカットと返済計画の見直しによって、毎月の返済額を半分に減らすことができました。

借金200万円のUさんは、何もせずに返済を続けていると、完済するころには返済総額が約270万円となるため、差額分の70万円がカットできたことになります。

任意整理後のUさんの家計状況は、以下の通りになり、これまでは、給与が全て無くなる状態だったことを考えると、ものすごく余裕を持った生活に切り替えられたことが分かるでしょう。

また、約4万円の余裕が生まれたことにより、急な出費にも対応できるようになっています。

手取り給与:28万円

▲家賃:7万円
▲車のローン:3万円
▲光熱費:1万2000円
▲携帯代金:1万3000円
▲任意整理後の返済:3万6000円
▲食費:5万円
▲雑費:1万円
▲交際費:2万円
——————————————-
▲合計:24万1000円

Uさんは任意整理の特徴をうまく活用

Uさんは少し離れた所に住んでいる親がいました。

足が不自由だったため、病院に連れて行ったり、買い物を付き添うためにも車は絶対に必要でした。

任意整理では、自由に整理対象を選択することが可能という特徴があるため、それを生かして車のローンを任意整理対象から外して手続きを行いました。
※車のローンを任意整理すると所有権留保の関係から車は引き挙げられてしまいます。

一部の借金だけ対象にできる任意整理
車を残して任意整理はできる?

Uさんは任意整理のデメリット部分は特に気にならなかった

任意整理を行うことによって生じるデメリットはただ一つ。

ブラックリストに載る(個人信用情報機関に金融事故として登録される)ことです。

ブラックリストに載るとクレジットカードの新規作成や、新たな借り入れが一切できなくなり、それが5年ほど継続します。

しかし、Uさんはこれらのデメリットは特に気になりませんでした。

なぜなら、200万円の借金をなんとしても早く完済したかったこと、新規のクレジットカード作成や借金ができないことを逆にメリットと捉えていたからです。
※ブラックリストに載ることによって、どうあっても新たに借金を生み出さない状態にできる

また、Uさんの場合、56回払い(4年8ヵ月)で完済になりますので、完済した頃には、ブラックリストから外れますので、そこから再度クレジットカードの使用やローンを組めるようになります。

任意整理におけるブラックリストを丸裸
任意整理のデメリットについて詳しくはこちら
100万円の任意整理 ⇒150万円の任意整理 ⇒250万円の任意整理 ⇒300万円の任意整理 ⇒350万円の任意整理 ⇒400万円の任意整理 ⇒450万円の任意整理 ⇒500万円の任意整理 ⇒550万円の任意整理 ⇒600万円の任意整理

200万円を任意整理できない場合

任意整理は、月々の返済額を大きく減らせ、現状の返済苦から解放されるための非常に有効な手段ですが、誰でも任意整理できるわけではありません。

任意整理では、基本的に元本は返していかなければなりません。

つまり、200万円の借金であれば、毎月約3万4千円が返済できる能力があることが条件となり、毎月1万円・2万円しか返済できなければ任意整理することができません。

ただし、この毎月約3万4千円の返済能力は、一般的な分割回数である60回を元に算出しており、カード会社によっては80回・100回という分割払いに応じてくれるところもありますので、一度無料診断をご利用ください。

また、任意整理で解決できない(毎月約3万4千円を用意できない)場合でも、個人再生や自己破産という他の債務整理方法もあります。

200万円の借金であれば、個人再生をすると100万円まで減額できる可能性があり、自己破産であればゼロにできますので、任意整理ができなさそうだと思い諦めるのではなく、ひとまずご相談ください。※相談は無料です。

任意整理を始めたい場合にはどうすればいいの…?

  • 今月の支払いができないかも…
  • 借金を減らして支払いを楽にしたい…
  • 月々のカードの支払いを〇万円に抑えたい…

こんな状態であれば、あなたも実際に任意整理を検討してみましょう。

「なにを相談したらいいかよく分からないし ・・・」
「いきなり専門家に相談するのは気が引ける・・・」
「限界まで切羽詰まっているわけじゃないし・・・」

そんな不安もあってなかなか相談をしてない…という方も少なくないのでは?

任意整理を検討するにしても、そもそも任意整理できるか?できないか?が分からないといけません。

なぜなら、、いくら悩んでも「そもそも任意整理できない」なんて場合もあります。

任意整理を検討する場合には、まずは「任意整理診断」を利用するのが最初のステップ!!

任意整理診断では、

★任意整理ができる?それともできない…?

★借金の利息をカットしてどのくらい借金が減らせる?

★任意整理すると毎月の支払いが○○万円→●万円に減る

などが一目で分かります。

当サイトでも、任意整理の診断を無料で行っています。電話でもメールでもOK!3分もあれば診断項目は入力できます!!

《任意整理診断の例》

①Aさん(楽天100万円・オリコ80万円・ニコス60万円・新生銀行50万円・三井住友銀行50万円)

・借金合計340万円・毎月約12万円の返済(ショッピングで変動あり)

・全5社とも任意整理は可能

・1年間で発生している利息は約40万円~60万円(1ヶ月あたり34,000円~50,000円が利息・リボ手数料の支払い)
これらの利息の支払いを0にすることは可能。

⇒毎月の返済は約5万円~5万5000円に下げることが可能。

②Bさん(アコム50万円・プロミス50万円・ポケットカード80万円・ヤフーカード30万円)

借金合計210万円・毎月約7万円の返済(ショッピングで変動あり)

・全4社とも任意整理は可能。
ただし、アコム・プロミスは数か月の利用だと任意整理が厳しいケースも…

・1年間で発生している利息は約28万円~37万円(1ヶ月あたり23,000円~31,000円が利息・リボ手数料の支払い)
これらの利息の支払いを0にすることは可能。

⇒毎月の返済は約3万3000円~3万7000円に下げることが可能。

任意整理で毎月支払いをしていく金額はあなたが自由に決められるものではないのです…。

この金額は、カード会社毎に異なっていて、5年がスタンダード、3年と短期のところもあれば、7年とロングのとこもあります。

つまり、あなたがどこのカードを利用しているかによって任意整理での返済額は変わっていくのです。

①任意整理をした場合の毎月の支払額を知る!
②この支払額を毎月支払っていける!!
③任意整理はできる!!!

ということ…

そのためにも、

『あなたが任意整理をしたら毎月いくら支払う必要があるか』

を最初に任意整理診断で知っておく必要があるわけですね。

任意整理診断は電話でもメールでもOKです!メール希望の場合には、下記の診断フォームから気軽にお問合せ下さい(^^)/

「どのカード会社から」「総額いくら」「いつから」借り入れているかによって、任意整理によって分割できる回数は変動します。自分は任意整理するとどうなるか詳しく知りたい方は無料3分診断をご利用ください。

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まとめ

200万円の借金は、何もせずに完済に向かうとすると、月々約7万円の支払いが継続します。

任意整理をすると、将来利息のカットと返済計画の見直しができるため、月々の支払いを約3万5千円まで減額させることができ、返済総額においても、40~80万円ほど減額できます。

現状、月々7万円の返済が苦しいと感じている場合は、任意整理を検討してみましょう。

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執筆者情報

司法書士・行政書士 山口 広樹
司法書士・行政書士  山口 広樹

横浜市出身で司法書士・行政書士15年目。
かながわ総合法務事務所の代表。
債務整理や過払い金請求を専門にし、累計の解決実績5000件以上。

・司法書士(神奈川県会2376号)
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・行政書士(神奈川県会4407号)
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