借金400万円あったSさんの任意整理

任意整理とは、債権者と債務者(債務者の代理人の司法書士・弁護士)が直接交渉して、借金の額を減らす手続きのことです。

この任意整理は、比較的少ないリスクで借金を減らすことができるため、自己破産や個人再生に比べて、気軽に始めやすい債務整理方法です。

しかし、実際にこの手続きがどのように行われるのか、一般的にはあまり知られていません。

そこで今回は、実際に任意整理をして、400万円の借金を減らしたSさんの事例を紹介していきましょう。

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目次

借金400万円 Sさんの任意整理

  • 楽天カード (100万円)
  • 三菱東京UFJ銀行 (100万円)
  • 三井住友銀行 (100万円)
  • アコム (50万円)
  • プロミス (50万円)

の合計400万円の借金を整理したいと、司法書士事務所に相談しました。

Sさんの状況

  • 月々の支払い希望額は6万円台
  • 家族や交際相手に秘密にしたい、とのことで任意整理を選択
  • 給与口座はみずほ銀行
  • 任意整理の費用は、5社で17万円ほど
  • 実家暮らしで食費を月三万円、親に支払っている

趣味のコレクションのためにとカードローンを使い始めたSさん。

消費者金融まで利用し始め、歯止めが効かなくなり、借金が400万円まで膨れ上がってしまいました。

また、スマートフォンのソーシャルゲームの課金でもカードローンを使用していたSさんは、任意整理を断られるのではないかという不安から相談が遅れてしまいました。

このことも、借金の肥大化の原因になってしまったようです。

ところが、昨年末から結婚を前提にした交際を始めたSさん。

このままではいけないと、思い切って司法書士に相談することを決心しました。

親に負担をかけず、交際相手に心配をさせない方法を、とのことで、任意整理での解決を決めたのです。

任意整理の費用はいくら?費用の相場を把握しておこう

任意整理手続きの流れ

●2021年1月6日
任意整理のメール相談を複数の司法書士事務所に行う。

●2021年1月13日
事務所に来所相談を行い、任意整理の依頼を行う。

●2021年1月19日
全5社に任意整理の手続きをスタート(介入通知を送付)。

●2021年1月25日
Sさんのお給料日。

●2021年1月31日
任意整理の1回目の費用として66000円の支払い。

●2021年2月23日
Sさんのお給料日。

●2021年2月28日
任意整理の2回目の費用として66000円の支払い。

●2021年3月15日
Sさんに債権金額確定の連絡と今後の調整。
任意整理で、400万円を毎月6万6000円ずつ支払いを行っていく旨を確認。

■エポスカード(総額100万円 12000円×84回)
■三菱東京UFJ (総額100万円 18000円×56回)
■三井住友銀行(総額100万円 18000円×56回)
■アコム (総額50万円 9000円×56回)
■プロミス (総額50万円 9000円×56回)

この条件での和解を目指す。

●2021年3月30日
任意整理の3回目の費用として66000円の支払い。

●2021年4月20日
全5社に任意整理の和解案を提出し、交渉を開始。

●2021年4月23日
Sさんの給料日

●2021年4月30日
任意整理の最終回の費用として38500円の支払い。

●2021年5月12日
全5社、全ての和解が終了。打ち合せ通りの条件で和解することに成功。

●2021年5月25日
Sさんの給料日

●2021年5月27日
和解後の最初の支払いがスタート。

任意整理の手続き期間と任意整理後の返済期間はどれくらい?
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「どのカード会社から」「総額いくら」「いつから」借り入れているかによって、任意整理によって分割できる回数は変動します。自分は任意整理するとどうなるか詳しく知りたい方は無料3分診断をご利用ください。

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任意整理後の家計の状況

【手取り給与 ¥250,000】

  • 返済額…¥66,000
  • 携帯代金…¥15,000
  • 食費…¥30,000
  • 雑費…¥10,000
  • 交際費…¥20,000
  • 家賃&電気光熱費…¥70,000
  • 趣味費用…¥30,000

→合計…241,000円

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任意整理によってSさんはどれだけ救われたのか

Sさんは合計400万円の借金があり、毎月の返済額は10万円ほどでしたので、毎月の返済額を約1/2まで抑えられたことが一番大きいとのことです。

次に、最終的に返済する金額ですが、任意整理をせずに完済するころには、利息を含めた570万円となる予定でしたが、任意整理によって利息が全てカットされたため、170万円が減額できております。

任意整理について詳しくはこちら

Sさんのその後

交際相手との結婚を考えているSさんは、今回の件で趣味へのお金の使い方を見直すことを決めました。

今では趣味に使うお金は月三万円までと決めて、浪費を防いでいるようです。

今回ここまで多額の借金になってしまったのには、やはり司法書士への相談が遅れたことが大きく、Sさんは、早く司法書士に相談すべきだったと後悔しているとのことでした。

プロミスの任意整理について
楽天カードの任意整理について
三菱東京UFJ銀行 の任意整理について
アコムの任意整理について
プロミス の任意整理について

ソシャゲの課金で作った借金は任意整理できるの?

さて、今回ご紹介した事例では、Sさんはソーシャルゲーム(ソシャゲ)の課金が原因の借金は任意整理できない、と思い込んで、司法書士・弁護士への相談が決断できませんでした。

しかし本当に、ソシャゲの課金で作った借金は整理できないのでしょうか。

実は、任意整理では、借金を作った経緯を問われることはほとんどありません

ですので、たとえソシャゲの課金が原因の借金であったとしても、通常通り任意整理をすることができます。

実際、今回の事例でも、Sさんが課金をしたことで交渉に不利に働くということはありませんでした。

ところが、もし今回のケースを自己破産で解決しようとした場合は、破産手続きがうまくいかない可能性があります。

自己破産には「免責不許可事由(借金の免責を裁判所が不許可とする理由)」というものがあり、ソシャゲの課金はこれに当たる可能性があるからです。

このように、手続きの種類によっては借金を作った経緯が問われることがありますので、司法書士・弁護士に相談する際には、なぜその借金を作ってしまったのかを詳しく説明した方がいいでしょう。

ソシャゲ課金で負った借金は任意整理できるのか?

任意整理のデメリット

今回、Sさんは任意整理に成功し、借金を減らすことに成功しました。

しかし、任意整理にはデメリットもあります。具体的に確認していきましょう。

まず、任意整理は他の債務整理に比べて減額が少ない、ということが挙げられます。

自己破産は借金額を0にできますし、個人再生では最大1/5~1/10にできる可能性があります。

しかし、これらの方法はきわめてリスクが大きく、官報に名前が載ったり、自宅や車を失うことになってしまいます。

また、保証人にも迷惑をかけることになるので、それを避けたいという方は、任意整理をすることをおすすめします。

次に、任意整理を行うと、5年間、金融事故として個人信用情報機関に記録され、ブラックリストに載ってしまいます。

ブラックリストに載っている間は、新たな貸し入れをしたり、保証人になることはできません。

ですから、新しく車や住宅のローンを組んだり、携帯電話の機種代を分割払いすることもできません。

お子さんの奨学金の保証人になることもできません。

また、ブラックリストの期間が終わった後でも、任意整理した消費者金融との再契約は、基本的にできません。

任意整理のデメリットは5つだけ|本当はデメリットじゃないことも??
ブラックリストについて詳しくはこちら
任意整理による保証人への影響について
任意整理をしても携帯電話・スマホは使える?機種変はできる?
車を残して任意整理はできる?

任意整理を始めたい場合にはどうすればいいの…?

  • 今月の支払いができないかも…
  • 借金を減らして支払いを楽にしたい…
  • 月々のカードの支払いを〇万円に抑えたい…

こんな状態であれば、あなたも実際に任意整理を検討してみましょう。

「なにを相談したらいいかよく分からないし ・・・」
「いきなり専門家に相談するのは気が引ける・・・」
「限界まで切羽詰まっているわけじゃないし・・・」

そんな不安もあってなかなか相談をしてない…という方も少なくないのでは?

任意整理を検討するにしても、そもそも任意整理できるか?できないか?が分からないといけません。

なぜなら、、いくら悩んでも「そもそも任意整理できない」なんて場合もあります。

任意整理を検討する場合には、まずは「任意整理診断」を利用するのが最初のステップ!!

任意整理診断では、

★任意整理ができる?それともできない…?

★借金の利息をカットしてどのくらい借金が減らせる?

★任意整理すると毎月の支払いが○○万円→●万円に減る

などが一目で分かります。

当サイトでも、任意整理の診断を無料で行っています。電話でもメールでもOK!3分もあれば診断項目は入力できます!!

《任意整理診断の例》

①Aさん(楽天100万円・オリコ80万円・ニコス60万円・新生銀行50万円・三井住友銀行50万円)

・借金合計340万円・毎月約12万円の返済(ショッピングで変動あり)

・全5社とも任意整理は可能

・1年間で発生している利息は約40万円~60万円(1ヶ月あたり34,000円~50,000円が利息・リボ手数料の支払い)
これらの利息の支払いを0にすることは可能。

⇒毎月の返済は約5万円~5万5000円に下げることが可能。

②Bさん(アコム50万円・プロミス50万円・ポケットカード80万円・ヤフーカード30万円)

借金合計210万円・毎月約7万円の返済(ショッピングで変動あり)

・全4社とも任意整理は可能。
ただし、アコム・プロミスは数か月の利用だと任意整理が厳しいケースも…

・1年間で発生している利息は約28万円~37万円(1ヶ月あたり23,000円~31,000円が利息・リボ手数料の支払い)
これらの利息の支払いを0にすることは可能。

⇒毎月の返済は約3万3000円~3万7000円に下げることが可能。

任意整理で毎月支払いをしていく金額はあなたが自由に決められるものではないのです…。

この金額は、カード会社毎に異なっていて、5年がスタンダード、3年と短期のところもあれば、7年とロングのとこもあります。

つまり、あなたがどこのカードを利用しているかによって任意整理での返済額は変わっていくのです。

①任意整理をした場合の毎月の支払額を知る!
②この支払額を毎月支払っていける!!
③任意整理はできる!!!

ということ…

そのためにも、

『あなたが任意整理をしたら毎月いくら支払う必要があるか』

を最初に任意整理診断で知っておく必要があるわけですね。

任意整理診断は電話でもメールでもOKです!メール希望の場合には、下記の診断フォームから気軽にお問合せ下さい(^^)/

「どのカード会社から」「総額いくら」「いつから」借り入れているかによって、任意整理によって分割できる回数は変動します。自分は任意整理するとどうなるか詳しく知りたい方は無料3分診断をご利用ください。

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まとめ

Sさんの事例に見たように、400万円も借金があれば任意整理する価値は十分にあります。

任意整理をすると、毎月の返済額が減額できるうえに、利息を全てカットできますので、余裕を持った生活を取り戻すきっかけとすることができるでしょう。

重要なことは、不安を一人で抱え込んまず、司法書士・弁護士にすぐ相談する、ということです。

この判断が遅れると、借金が余計に膨らんで、自己破産や個人再生を選択せざるを得ない状態になる可能性があるため、いち早い行動をおすすめします。

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執筆者情報

司法書士・行政書士 山口 広樹
司法書士・行政書士  山口 広樹

横浜市出身で司法書士・行政書士15年目。
かながわ総合法務事務所の代表。
債務整理や過払い金請求を専門にし、累計の解決実績5000件以上。

・司法書士(神奈川県会2376号)
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・行政書士(神奈川県会4407号)
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